アコースティックギターの場合、ナットやサドルの素材を変えることによって大きく音質が変化することがあります。
プラスティックから牛骨やTusqに変えてその変化に驚かれたことがある方も多いのではないでしょうか。
当工房では新たにナット、サドルを作製する場合、主には牛骨とTusqを使用しています。
特に、牛骨では生の牛骨から作製したオリジナルのオイル漬け牛骨素材を使用しています。
その作製等をご紹介します。
加工前の生の牛骨です。この牛骨、加古川牛のものなんです。地産地消です。
牛骨の入手はJR加古川駅の東側のマルヨ精肉店さんでいつもお世話になっています。
※マルヨさんのお肉は上質でとても美味しいのですが、店頭販売しているコロッケとミンチカツは最高です!オススメですよ。
この生牛骨を寸胴で徹底的にボイルして肉や筋を取り除き、脱脂していきます。およそ4~5時間。
この状態になると次に漂白の工程を経て1週間ほど乾燥させると生骨の加工は完了です。
ナット用に切り出しました。
オイル漬けの工程はちょっとマル秘なので省いていますが、加熱と漬け込みを経ています。
右端の牛骨素材と見比べてもらうとオイルが浸透しているのが分かると思います。
どこを切り出しても内部までしっかり浸透しています。
ヴィンテージのギターにはオイル漬けの牛骨がとても似合いますね。
オイルを浸透させることによって重たくなるからか音的にも重厚感が増すような気がします。
オイルの効果で弦による摩耗が顕著に減少します。
いかがですか、是非お試しください。